税制改革 2007 11 10
税制改革について、私の考え方(持論)は、以下の通りです。
消費税増税(10%以上、複数税率)
法人税減税(ただし、外形標準課税の課税対象を広げるべきです。資本金100万円以上)
個人所得税減税
基本的に、税制の主力を、「所得に対する課税」(直接税)から、
消費税(間接税)へ移動させるべきです。
これは、決して増税を考えているわけではありません。
社会構造の変化に、税制も対応していくべきだと考えるからです。
人口構造がピラミッド型の時代は、直接税中心でも問題ありませんが、
少子高齢化の時代は、間接税(消費税)中心の税制とすべきです。
(注)
・複数税率については、以下の「消費税 2004 9 17」を参照してください。
・外形標準課税については、簡単に言えば、以下の通りです。
昔は、赤字法人は税負担がゼロでしたが、
赤字法人と言えども、
国や地方公共団体の行政サービスや公共サービスを利用しているわけですから、
やはり、事業規模に応じて一定の税負担をすべきです。
平成16年4月1日から、資本金1億円超の法人を対象に外形標準課税が導入・施行されました。
・資本金については、2006年に施行された「新会社法」によって、
「資本金の最低金額に制限はなく、
資本金を1円として各種の会社を設立することができる」ことになりましたが、
ここでは、広く課税するという意味で、象徴的に「資本金100万円以上」と書きました。
消費税 consumption tax 2004 9 17
今後、想定される「社会構造の変化」に対応するために、
現在のような所得税に依存した税制を改革すべきです。
新しい税制は、消費税を中心とした税制に改めるべきです。
そのためには、現在の消費税率では低すぎで、
税率を段階的に引き上げて、10%以上とすべきです。
こうした高率の税率になると、
消費税は、低所得者には、負担の大きい税となってしまいますので、
「複数税率」を採用すべきです。
たとえば、基本税率を10%以上に設定し、
食料品や衣料品は3%程度とし(高額の食料品や衣料品は10%以上)、
さらに、日常的に消費される食料品は0%とすべきでしょう。
こうした複数税率においては、
生活スタイルや生活レベルによっては、大きな増税とならないはずです。
消費税については、嫌悪感を持つ人も多いでしょうが、
現在の税制よりは、優れた制度です。
たとえば、現在の税制では、
サラリーマンは、100%所得が把握され、節税の方法がありませんが、
サラリーマン以外の納税者は、いくらでも節税の方法が存在します。
また、消費税については、納税の自由もあります。
納税するか、しないかは、消費者が決められるのです。
高率の税率が設定された商品を買うか、買わないかは、消費者の自由です。
さて、やはり、消費税の引き上げとなると、
納税者の反発も大きいでしょうから、何らかの軽減を図るべきです。
たとえば、たとえ毎月の給料が50万円あったとしても、
住宅ローンをかかえて、さらに子供が二人とも大学生の場合は、
実質的な可分所得は、ゼロに近いでしょう。
こういう人たちに対する配慮が必要です。
こうした「子育て世帯」に配慮した税制を考えるべきで、
たとえ高い税負担になっても、「子供減税」などが必要です。